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コラム
有機米粉がつなぐ消費者と生産者と環境保全
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こんにちは。ハニーマザー代表の西田です。
発売以来、田田田堂(たたたどう)の大人気商品となった「有機栽培のミズホチカラ米粉」。
製パン用米粉=ミズホチカラと言われるほど、米粉でパンを焼く方にとっては必須アイテムといっても過言ではない品種の米粉です。
中でも有機(オーガニック)認証のミズホチカラ米粉は日本にほとんどないため、発売以来多くのお客様からご愛用をいただいております。
本日はこの田田田堂の有機ミズホチカラが起こす幸せの渦についてご説明いたします。
※本文ではオーガニックという言葉がより無農薬という理解に近いと考え「有機」「オーガニック」の両方の言葉を使っています。
ミズホチカラがパン作りに良い理由
米粉と一口にいっても、お米の品種や製粉方法についてその特性はさまざまで、例えば米粉の仲間である、白玉粉でパンを焼こうとした日には完全にお餅になってしまいます。
これは米がもち米であることと、製粉方法が米のでんぷん質をつぶす製法だから。
お米がもつ、もちもち具合を示す物質でアミロースというものがあります。
アミロースをあまり持たないお米は水を含む力が高く、もちもちふっくらとしたお米に仕上がります。皆さんの食卓に並ぶ多くのお米はこの低アミロース米であることがほとんどです。
一方ミズホチカラは高アミロース米と言われ、水分の吸水率が低く、炊飯器で炊くとぱさぱさ食感のお米になりますが、この吸水率の低さがパンにしたときに膨らむ力に変わり、米粉の中では抜群に製パンに向いていると言われています。
製粉方法もキメの細かい粉になる製粉方法を採用することで、ミズホチカラの特徴を最大限まで高めることが実現しています。
米の品種と製粉方法が重なり合うことでパンに適した米粉が生まれます。
またミズホチカラは多くの米粉料理家さんが愛用しておりレシピも多数あることから、米パン初心者でも簡単に扱える品種の米粉の代表格になります。
オーガニック米粉がほとんど流通しない理由
「無農薬」「オーガニック」「有機栽培」これらは全てほとんど同じ意味になりますが、これらの表示企画の米粉というものは世の中にほとんど存在しません。
無農薬のお米というものは割と見かけますが、なぜ米粉はないのでしょうか?
それは加工や小分けのプロセスが大変厳しいことが理由です。
農薬を使わずに栽培されたお米は生産者が有機栽培の認証資格をもっていれば、オーガニック米として米袋に詰めることで流通ができます。
しかしオーガニックの米粉は、お米を作る生産者に加え、米粉を作る製粉会社、その米粉を小分けにする会社の全てが有機認証を持っており、その生産ラインを持つ必要があります。
たとえ原料のお米が無農薬で栽培されたものでも、製粉機の中で通常の原料と混ざってしまうとオーガニック認証を受けることができません。
田田田堂の有機米粉は生産~加工~流通の直前まで多くの方の努力に支えられ実現している、貴重な米粉たちなのです。
オーガニック認証までの長い道のり
お米が有機栽培(オーガニック)として流通することができるまでには、2年以上化学的な農薬や肥料を使わず、その土地で作物を作った実績と専門機関の認証が必要になります。
有機認証を取得できるようになるまでの0~2年間、有機認証と同じ管理で行っても作物に認証を付けることができません。
農薬を使わずに畑を管理するということは、なまなかな努力ではできないため、この時期の生産者の苦労というのは計り知れないものがあります。
「努力しても報われない期間」といっても過言ではないのでしょうか?
この制度の救済措置としてあるのが「転換期間中作物」です。
0年~1年は有機表示はできないですが、1年~2年の間は「転換期間中」という表示をすれば有機栽培作物として流通することができるようになります。
田田田堂ではある理由からこの「転換期間中」のミズホチカラで米粉を作っています。
ミズホチカラが生む幸せの循環
私達田田田堂は米粉を小麦粉の代替品として考えるだけでなく、米粉の流通が増えることで日本農業の一助になれば。また特に日本ではまだ少ない有機栽培の場所が増えれば、日本農地の環境保存につながり、地域の水や土・そこで生活する人々への環境汚染が防げると信じています。
しかし有機農業を担ってくれる生産者さんにとって、有機農地を増やすということは大変な覚悟が必要になります。
その大きな理由には下記などがあります。
1.農薬を使わない有機栽培は収量が減少する可能性が高く生産者の収入が減る可能性が高い
2.有機栽培に転向し労力が著しく増えてもすぐに有機認証を得ることができない
3.農薬を使わない農法に転向し手間を倍以上かけてもその作物が実際に売れるか分からない
これを解決するために田田田堂のミズホチカラが良い循環を作っています。
1.の問題には、ミズホチカラは穂高が低く倒れにくい性質を持っており、また通常の米と比べても収量が多くとれる品種として期待ができます。
2.の問題には前項の「転換期間中」のものを私達が積極的に購入することで農家さんのビジネスにとって、不遇な時期を解消します。これは有機ミズホチカラが世の中にないからこそ、転換期間中でも大変貴重であることで実現できています。
3.の問題には転換期間中でも農家さんが作ったミズホチカラは私達が全量購入することを約束しています。そして2年目を迎え、有機認証を得たその畑では本業で作っている作物を作り、農家さんにとって最も利益が残る作物を作ってもらう。
これにより有機に転向した農家さんが、リスク少なく有機の土地を増やすことができ、少しずつ収入も増やしていければ有機農業を続けるモチベーションにつながるのではと考えています。
消費者の購入行動は世の中に一票を投じること。
その大切な一票をお預かりする私達販売者が、ぐるっとまわって地域社会や地球環境に良い仕組み作りができることが大切だと田田田堂は考えています。
また田田田堂スイーツや原材料の米は全て有機米で作っていることから、商品が多くの人に購入いただければいただけるほど、この幸せの循環が続いていく。そう思うと事業が進むことに売り上げ以外のやりがいと喜びを感じることができます。
今日購入した米粉が、商品が、より良い明日を創ると購入者が感じれる商品開発を続けて参ります。
田田田堂のこだわりと幸せが詰まった有機米粉。是非一度ご賞味下さい^^