みつばちが作る世界の食べ物 | ハニーマザー

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ニュージーランド便り

みつばちが作る世界の食べ物

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こんにちは。ハニーマザー代表の西田です。

ニュージーランドの養蜂家から近況を知らせるお便りが届きましたので、ご紹介させていただきます。

私たちが皆様にお届けしている、マヌカハニーをはじめとする、はちみつは栄養価が高いのはもちろんですが、他の食物を作るためにも重要なものということをご存じでしたでしょうか?

みつばちと食べ物の深い関係

私達が直接みつばちから恩恵をうけるのは、はちみつやプロポリスなどの、みつばちが作り出した製品だけだと思っているかたも多いかもしれません。

しかし普段口にする多くの野菜やフルーツが、実はみつばちの働きによって、つながっているということをご存じでしたでしょうか?

2011年、国連環境計画発表により、 「世界食料全体の90%を占める100種類の作物のうちの70%程度はみつばちが受粉をして食べ物になっている」 という情報公開がありました。

この数字だけを見ても、みつばちが人間に与えている恩恵がとても大きなことが分かります。

オーガニックの養蜂には巣箱が欠かせない
ニュージーランドの養蜂で使われる巣箱 写真はハニーマザーの現地パートナーのひとつ、Hexton Bee Company のもの

多くの野菜やフルーツは受粉(めしべとおしべの花粉が合わさること)により果実や実をつけ成長し食べ物になります。

風や自然の環境で受粉が完結する植物もありますが、みつばちが花の蜜や花粉を食料として、花から花へ飛び回る結果、多くの植物に対してこの受粉を行っています。

花がみつばちにとって魅力的な花蜜を出すのは、受粉をしてもらうための誘い蜜という役割を持っているからです。

自然界に飛んでいるみつばちが受粉することもありますし、農場では養蜂家にお願いして受粉をしてもらうことがあります。

こうして受粉され、実をつけた作物の多くは、人間が食べる食物に成長していきます。

みつばちの減少とネオニコチノイド

数年前に日本のあちこちで「みつばちがいなくなる」というニュースが多地域であったことを覚えていますでしょうか?

この一番の原因が「ネオニコチノイド系」の農薬と言われています。

ネオニコチノイドは少量で効き目が強い農薬として、減農薬農法(慣行栽培の50%以下程度の農薬で作物を栽培する方法)でも推奨されている農薬種です。

量が少なく効くということは、微量で自然界に強く影響するということ。この農薬がみつばち減少の原因を作っているという見解が、主にヨーロッパでは主論であり、世界的に使用の規制が強くなっている農薬です。しかし、日本では2013年頃から規制緩和が進んでおり、世界の行動とは真逆の方向性に進んでいる事実があります。

これは以前他の記事でもご紹介した「グリホサート除草剤」についても同じことが言えます。

ニュージーランドの養蜂

ニュージーランドは世界でも最も厳しい養蜂基準を設けている国で、みつばちに抗生物質を与えてはいけないという決まりがあります。

またハニーマザーでは輸出・輸入時の2回にわたり農薬残留検査を行っていますが、信じられないほど厳しい基準での検査の中、過去に一度も残留が検出されたことがありません。

ネオニコチノイド系農薬については、ニュージーランドも使用禁止国ではないものの、養蜂環境には影響がないよう最善の注意を払っているため、他国のようなみつばちの減少のニュースは幸い届いておりません。

私達ハニーマザーの養蜂はこのような素晴らしい環境で採れたはちみつをお届けしています。

クリスマス。夏のニュージーランドは養蜂シーズン真っ只中!

さて、そんなニュージーランドでは、みつばち達がフルーツの受粉で大忙し。

ニュージーランドを代表するキウイフルーツにはミツバチの受粉は欠かせない作業で、ハニーマザーのパートナーである養蜂家たちは農場から受粉依頼が殺到中!毎日忙しくフルーツ園を回っています。

ニュージーランドの養蜂家はこのシーズン果樹園の受粉で大忙し
このシーズン、キウイの果樹園を養蜂家は受粉のために回ります。

多くの花は、ひとつの花の中に「おしべ」と「めしべ」が包括されていますが、キウイフルーツの花は少し変わっていて、「おしべ」と「めしべ」が別々の花で成っており、別々の植物に生育していきます。

みつばちは「おしべ」から花粉を集め「めしべ」に運びますが、実がなるのは「め花」だけなので、生産者は多くの「め花」の中に数個の「お花」を植えます。

「お花」 の花粉が沢山受粉してしまうと、フルーツ内に種がたくさんできるため、この植える配分が重要なのだそう。

またキウイの花は蜜を作らないので、みつばちを呼び寄せるために他の花が周りにないことが重要でもあります。

キウイフルーツはめしべとおしべが別の植物からできている
キウイの雌花と雄花を複雑に絡めたフルーツの木

キウイの木は虫除けのネットで守られているので、巣箱をネットの中に入れ、約10日ほど置いて受粉は完了。 この農場のキウイフルーツには3つの品種があり、シーズン最初に開花するのがレッドキウイ、次がゴールド、そして最後に開花するのが人気のグリーンです。

養蜂家はフルーツの生態にも詳しく、自然の様々な営みをみつばちと共に作り上げている。そして彼らが作る最も純粋なものが「はちみつ」なんだなぁ~と改めて感じさせるお便りでした。

ニュージーランドはこれから真夏を迎え、いよいよマヌカハニーの収穫もピークを迎えています。

現地から直接輸入している私たちのはちみつはとても素晴らしいもので、是非日本の皆様にも味わっていただきたいものばかり。2022年もハニーマザーのはちみつをどうぞよろしくお願い致します!

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この記事を書いた人

西田智祐

西田智祐

株式会社ハニーマザー代表。東京のデザインホテルのバーで、バーテンダーとして修業後、独立を目指し神戸へ帰郷するも、創業者である母親の病をきっかけにハニーマザーに入社。その後ニュージーランドで語学・文化・蜂蜜について学ぶ。人と接することが好きで、お酒を交えての談笑は至福の時間(大人数は苦手)。休日は家族と過ごしたいが、ティーンの娘に疎まれることもしばしば。

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