生まれ変わったお米のジェラートとソフトクリームのひみつ | ハニーマザー

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コラム

生まれ変わったお米のジェラートとソフトクリームのひみつ

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先月10月からレシピもパッケージも新しく生まれ変わった「お米のジェラート」。もうお召し上がりになりましたか?これまでは「ハニーマザー」ブランドでお届けしていましたが、今回のグレードアップを機に、お米の新たな楽しみ方を発掘する「田田田堂」ブランドから再デビューとなりました。そして、ジェラートが生まれ変わったのと同時に、ハニーマザー神戸店の人気メニュー「お米のソフトクリーム」も進化しています。今日は、その進化の中身をご紹介!

愛されて2年、もっといいものをお届けしたくて

アレルギーをお持ちの方や、健康に気をつかう方など、誰もが安心して分かち合える「乳・卵・白砂糖不使用のヴィーガンスイーツ」として、実店舗限定で「お米のソフトクリーム」をご提供するようになってもう2年。その後、2021年春からはジェラートが全国にお届けできるようになりました。この2年の間には、「アレルギーのあるわが子が、ずっと我慢していた憧れのアイスを初めて食べられた!」という喜びのお声を多数いただきました。そのからだ思いな原点はそのままに、つくる人も、食べる人にも、もっと幸せが循環するような形をめざしたのが今回のリニューアルです。

進化その1 使用するお米が、兵庫県産有機山田錦になりました

新しくなった「お米のジェラート」「お米のソフトクリーム」に使われているお米は、私たちの地元・兵庫県が誇る、酒米の王様「山田錦」。しかも山田錦の中でもごく希少な有機栽培のものです。これまでは、信頼するメーカーさんがお米を使ってつくるヴィーガンジェラートミックスを仕入れて使用していましたが、顔の見える生産者さんとタッグを組んで、自社キッチン製のものをお届けしたいとの思いから、製法見直しに踏み切りました。そこには、コロナ禍や日本酒離れによって需要減にさらされている山田錦の栽培を応援したいという思いもありました。

でも、それ以上に大きかったのは、山田錦がもつポテンシャルの大きさです。これまでも「田田田堂」で、有機山田錦の米粉を使った焼き菓子やパウンドケーキミックスなどを製品化してきた私たちですが、そのすぐれた特性を米粉以外にも生かせないかとリサーチを続けていたのです。その成果が、ジェラートやソフトクリームのベースとなっている「糀甘酒(こうじあまざけ)」。その甘酒のひみつは後でくわしく触れますが、知れば知るほど山田錦という地域資源の奥深さに引き込まれるようです。

2022年秋の稲刈りを迎えて笑顔を見せる藤岡さん。

そんな有機山田錦を私たちに届けてくれるパートナー生産者は、山田錦発祥の地・兵庫県多可郡多可町の若き農園主、藤岡啓志郎さん。ただでさえリケートな山田錦を、できるだけ減農薬や有機栽培で育てるという挑戦を続ける期待のエースです。種まきや苗づくりの段階から、農薬や化学肥料の影響を受けないよう区分けされた圃場で手間ひまかけて育てた、藤岡さんの有機山田錦米。そこには山田錦の伝統を未来につないでいこうとする思いが詰まっています。

進化その2 ジェラート&ソフトクリーム専用に特注した糀甘酒を使用

そんな藤岡さんの山田錦を糀甘酒に加工するのは、兵庫県加西市の西村章さんと工場スタッフの皆さん。ジェラート専用の特濃甘酒をつくれるパートナーを探し求めて出会ったパートナーです。これまでも多彩な食の商品開発に関わってきた西村さんは、まさに食品加工と衛生管理のプロフェッショナルですが、中でも甘酒へのこだわりは人一倍。聞けば、村一番の「甘酒づくり名人」だったおばあさまがカメで仕込んでいた甘酒の味が、今も記憶に残っているのだそうです。そして甘酒は鯖の棒鮨やお煮しめと並んで、西村さんが育った播州地方の秋祭りに欠かせない風物詩だったのだとか。

お料理好きで「創意工夫の人」だったおばあさま譲りの探究心で、食品加工ひと筋に歩んできた西村さん。

西村さんの工場に運ばれた有機山田錦は、水とともに蒸気釜でお粥に炊き上げられます。ムラのない均質さを叶えるため、水は2回に分けて加え、大きなヘラで休まず混ぜながら炊くのですが、そばに立っていると湯気とともに甘いお米の匂いが立ち込め、思わずお腹が鳴りそうに。お粥状に炊き上がったら、さらにミキサーで攪拌して米粒を細かくします。

次に米糀を加えて発酵の準備を。この糀も山田錦を加工してつくっているものです。西村さんによれば、糀をたっぷり目に加えるのが甘みを濃くする秘訣なのだとか。こうしてできた糀入りお粥は、徹底した温度管理のもとで発酵熟成を進め、じっくり甘酒に変身させます。ジェラート専用甘酒は、熟成時間も長めにとるのがポイント。通常の甘酒が糖度20度前後なのに対して、約50度まで甘みを凝縮させ、とろ〜り濃厚に仕上げるのです。甘味料など一切加えずに、お米と水と糀だけでここまで甘いものになるなんて、私たちもびっくり!

「甘酒がジェラートになるなんて想像もしてへんかったけどね。こういうのもありやなあ、と思いました。実際に食べてみてもおいしいしね」と西村さん。旺盛な探究心と行動力で、食品加工ひと筋に歩んできた西村さんとの出会いもまた、ジェラートとソフトクリームの進化を支える大きな力なのです。

進化その3 自社キッチンで丁寧に仕込むこだわりフレーバーがさらに充実!

こうしてできた甘酒を受け取ったら、あとはパティシエ西田晴美とキッチンスタッフの出番。厳選した有機豆乳や有機ココナッツミルク、ブルーアガベシロップ(植物由来甘味料)などとブレンドして、ミルキーなジェラートベースに仕立てます。もちろん保存料や添加物は不使用。「大切な家族に食べさせたいもの」という思いが、キッチンスタッフの基本です。

そしてここからが進化ポイントの3つめ。こだわり抹茶やカカオなど人気の定番に加え、全国から選りすぐった旬の果実を自社キッチンで仕込んだフレーバーが仲間入りして、選ぶ楽しみが倍増しています。フルーツソースの仕込みには、白砂糖ではなくミネラル豊富なてんさい糖を使用。まろやかなのにあと口がさっぱりしているお米のジェラートが、合わせるフレーバーを引き立てて、素材本来の風味と香りが満喫できます。

朝取れの「神戸いちじく」はその日のうちに
ソースにする甘味料はてんさい糖で優しい甘さに

そして丁寧に仕込んだジェラートやソフトクリームの仕上げに欠かせないのが、ジェラートの本場イタリアで信頼を集めるカルピジャーニ社のマシン。きめ細かく空気を練り込みながら、極上の口どけを叶えてくれます。

年末年始、大切な人と一緒に「からだ思いなおいしさ」を

いかがでしたか?こんなふうにさまざまな手仕事をリレーして誕生した、100%植物生まれのヴィーガンスイーツ「お米のジェラート」そして「お米のソフトクリーム」。おいしいのはもちろんですが、一般的な乳脂肪入りのアイスクリームと比べると糖質約23%OFF、カロリー約25%(※)とヘルシーなのも魅力です。間近に迫った年末年始、ご友人たちとのホームパーティや、家族・親戚の集まりにお楽しみいただければ幸いです。

※文部科学省・日本食品標準成分表の一般的なアイスクリーム約100gと当商品プレーン約100gを比較し算出

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この記事を書いた人

西田智祐

西田智祐

株式会社ハニーマザー代表。東京のデザインホテルのバーで、バーテンダーとして修業後、独立を目指し神戸へ帰郷するも、創業者である母親の病をきっかけにハニーマザーに入社。その後ニュージーランドで語学・文化・蜂蜜について学ぶ。人と接することが好きで、お酒を交えての談笑は至福の時間(大人数は苦手)。休日は家族と過ごしたいが、ティーンの娘に疎まれることもしばしば。

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